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2009年 04月 23日

大きい1年生と小さな2年生

「ものもらい」の治療に眼科へ行った時、待合室の書棚になつかしい本を見つけた。

「大きい1年生と小さな2年生」

僕が小学校2年の時(昭和45年)、夏休み課題図書のステッカーが貼られたそれは、母親が宿題の読書感想文用にと買ってきた。
子供心に押し付けられる感がつきまといつつ最初のページを開くと、物語の舞台となる都市化が進みつつも、のどかな郊外の風景がフカン図で描かれている。 
これは物語のクライマックスで主人公の男の子(1年生)がひとまわり成長する一日の行程を説明したもので、その後に続く本文のイントロからぐいぐい引っぱられるように一気に読んでしまったのが記憶に残っていた。

すぐさま書棚から手にするとあの時と変わらない体裁、そして表紙の挿絵が目に飛び込む。
ああ、ほんとうに懐かしい。 主人公たちのさりげない思いやりが徐々に育んでゆく深い友情がやさしい文体で描かれ、挿絵がこれまた秀逸で、子どもらしい仕草が、独特のタッチで表現されている。

…十数ページ進んだところで看護師さんに名前を呼ばれてしまった。 しかもこんな時に限って診察の後の会計の呼び出しも早い。
用もないのに待合室にとどまる訳にもいかず、思いを残して眼科を後にした。

それからがおさまらない。 胸のちょっと上あたりで「懐かしマグマ」がグラグラとたぎっている。 
続きが読みたくてたまらない。 気がつくと自転車のハンドルは図書館に向かっていた。(買えよ)

あっさり児童書のコーナーで同じものを見つけると猛スピードで家に戻り続きを読む。 改めて児童書だからこそと思わせる表現力と構成力にうならされる。 そしてかつては主人公たちと同じ目線でドキドキハラハラ読んだが、今となると親の目線で読み進めていることに気づく。 問題が起こるたび、お互いを思いやる子どもならではの健気さに思わず涙腺がゆるむ。 グスグス鼻をすすりながら読んでいるもんだから隣の机で仕事している奥さんが怪訝そうな顔で覗き込んでくる。 アプローチこそ違えど、あの頃とまったく同じ勢いでページを追い、再びあの美しいラストシーンで読了となった。

ここまでくるとあらすじを言ってしまいたいところだが、言わない。 すでに読んでいる人は多いと思うが、まだ読んでいない人のためにも、ここで止めておく。 児童書とはいえ、ぜひ大人にも読んでもらいたい良書中の良書だと思う。 現在何らかのカベにぶち当たっている人には超オススメだ。 勇気が奮い立つこと間違いなし。

結構涙流したよ。 「ものもらい」になりかけの時だったら眼科に行かなくて済んでたかも。

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by to-shim3 | 2009-04-23 23:03 | 日記(不定期) | Comments(0)